「評価通知書・昇進リストの閲覧」を促す不審メールに注意
人事労務部を名乗り、今期の評価や次期昇進候補者の名簿を先行公開すると案内する不審なメールが確認されています。
メールには「評価通知書・昇進リストの閲覧(要認証)」というリンクが設置されており、受信者を偽の認証画面へ誘導して、メールアドレスやパスワードなどを盗み取るフィッシングメールの可能性があります。
メール内のリンクはクリックせず、評価通知書やファイルをダウンロードしないでください。
確認されたメールの全文
関係者各位
お疲れ様です。
本日の経営会議にて決定いたしました、今期の評価および次期昇進候補者の名簿を先行公開いたします。
自身の評価ランクおよび昇進の有無については、以下のリンクより「評価通知書」をダウンロードしてご確認ください。
■ 評価通知書・昇進リストの閲覧(要認証)
【アクセスに関する注意】
本資料は機密情報に該当するため、社外から閲覧する場合は必ず社内VPNへの接続が必要です。
また、出張中などでモバイル端末から閲覧する場合も、同様にVPN経由でアクセスしてください。
VPNを介さない不正なアクセス試行は、情報漏洩対策としてシステムログに記録されます。
※本内容は確定前の機密情報のため、他部署の方への口外を固く禁じます。
人事労務部 給与管理チーム
問い合わせ先:内線 550
社内VPNを強調して信用させる手口
このメールの特徴は、「社内VPN」「機密情報」「システムログ」「要認証」といった言葉を使用し、正規の社内連絡であるかのように見せかけている点です。
VPNへの接続を求める説明があっても、メール内のリンクが安全であることを意味するものではありません。攻撃者が受信者を信用させるために、企業で使われる専門用語を意図的に並べている可能性があります。
このメールが危険と考えられるポイント
- 人事評価や昇進など、社員の関心が高い情報を利用している
- 「先行公開」と記載し、すぐに確認したくなる心理を狙っている
- 「要認証」というリンクからログインを促している
- 社内VPNやシステムログなどの用語で信用させようとしている
- 「機密情報」「口外禁止」と強調し、周囲への相談をためらわせている
- 会社名や担当者の氏名、正式なメールアドレスが確認できない
- 実在する人事部門からの連絡かどうか、本文だけでは確認できない
リンク先で想定される被害
メール内のリンクをクリックすると、社内ポータル、Microsoft 365、Google Workspace、VPN認証画面などに似せた偽サイトが表示される可能性があります。
偽の画面に認証情報を入力すると、次のような被害につながるおそれがあります。
- メールアドレスやパスワードの窃取
- 業務用メールアカウントの乗っ取り
- 社内システムへの不正アクセス
- 顧客情報や社内機密情報の漏えい
- 取引先へのなりすましメール送信
- 請求書の振込先を変更させる詐欺
- マルウェアやランサムウェアへの感染
不審なメールが届いた場合の対処方法
- メール内のリンクをクリックしない
- 「評価通知書」などのファイルをダウンロードしない
- メールに返信しない
- 記載された連絡先へ直接問い合わせない
- 普段利用している社内ポータルを直接開いて確認する
- 社内の人事部門や情報システム部門へ報告する
- 送信元のメールアドレスやリンク先URLを確認する
人事評価や昇進について確認する場合は、メール内のリンクを使わず、社内で案内されている正式なポータルや連絡先を利用してください。
すでにリンクをクリックした場合
リンクを開いただけの場合は、ページを閉じ、身に覚えのないファイルがダウンロードされていないか確認してください。
IDやパスワードを入力してしまった場合は、速やかに次の対応を行いましょう。
- 正規の社内サイトからパスワードを変更する
- 同じパスワードを使用している他のサービスも変更する
- 多要素認証を設定する
- 社内の情報システム部門やセキュリティ担当者へ報告する
- ログイン履歴やメールの自動転送設定を確認する
- 不審なファイルを開いた場合は、端末をネットワークから切り離す
類似する人事評価メールにも注意
詐欺被害ナビでは、人事評価や昇進候補者名簿を悪用した類似のフィッシングメールについても注意を呼びかけています。
送信元、件名、日付、部署名などが変更される場合があります。「昇進候補者」「評価通知書」「給与改定」「賞与」「人事異動」などの確認を求めるメールが届いた場合は、同様の手口を疑ってください。
よくある質問
VPNに接続すれば、メール内のリンクを開いても安全ですか?
いいえ。VPNへの接続は、メール内のリンクやリンク先が安全であることを保証しません。不審なリンクは開かず、正式な社内ポータルから確認してください。
人事労務部と書かれているため、正規のメールではありませんか?
部署名や署名は誰でも記載できます。本文の名乗りだけでは正規メールと判断できません。送信元アドレスを確認し、普段使用している社内連絡先を通じて人事部門へ問い合わせてください。
メールを受信しただけでも被害に遭いますか?
一般的には、受信しただけで直ちに認証情報が盗まれるわけではありません。リンクのクリック、ファイルのダウンロード、パスワードの入力を避け、社内担当部署へ報告してください。
評価通知書を確認したい場合はどうすればよいですか?
メール内のリンクは利用せず、いつも使用している社内ポータルを直接開くか、人事部門へ正式な連絡手段で確認してください。
まとめ
「評価通知書・昇進リストの閲覧(要認証)」というリンクから、人事評価や昇進の確認を促すメールには注意が必要です。
「機密情報」「社内VPN」「システムログ」などの言葉が使われていても、正規の社内メールとは限りません。リンクをクリックしたり、認証情報を入力したりせず、社内の正式な連絡手段を使って確認してください。
本記事の運営
詐欺被害ナビ編集部
詐欺・迷惑電話・SMSの情報を分析し、被害防止を目的に運営しています。
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